今日は福岡院で他院での脂肪注入後のしこり取り、そして同時のCRF豊胸、そしてVASER脂肪吸引でした手術は問題なく終わっています。お疲れ様でした。
今日は本日のしこり取りの実際のエコー画像を見ていただこうと思います。
まずは今回術前の状態の写真です。決して悪き見えませんが、実は前回の他院の脂肪注入では、ほとんど”しこり”のみで大きくなっています。
下がしこりの範囲です。黄色は大きなしこりの範囲で緑はまた別のしこりです。他にも小さなものはたくさんありますが、今回は記載していません。
では術前のエコー図です。 まずは左(とても大きくて、1枚の写真で治まらず、半分ずつにに分けています。)
次に右です。これも一枚に収まらなかったですが、中央を撮ってます。
下は別の右側のしこりです。小さめですが、乳腺内にも見えます。もちろんドップラー(血流)やエラスト(硬さ)検査で、悪性でないことを確かめています。
これらのしこりをまず吸引除去しました。大きなしこりは2ミリほどのカニューレ。小さなものは14Gの針を用いました。 大きいもの2つの術中エコー画像です。しこりの中にカニューレ(白い棒)が入っているのが分かります。
そしてほぼ完全にしこりを除去しました。下がそれらの画像です。 左しこり除去後(大きなしこは有りません)
同じく左除去後です。分かりやすいようにカニューレが入ったままでの画像です。
右しこり除去後です。これも分かりやすいように小さなしこりの針を残している画像です。大きなしこりも消えています。
そして、下画像が他院しこりの内容物です。
壊死した脂肪そのものです。
これらの処置の後にCRF豊胸を行いました。 ただ、脂肪注入として狙える層は(大きな)しこりが乳腺下に存在していたため、その層には注入できません。注入してしまうと、また脂肪壊死(しこり)になってしまいます。
よって、皮下、大胸筋内、大胸筋下に分散して細かく丁寧に注入しました。(本来、乳腺下は余り定着しませんので、現在は多く注入しないのが常識です。ですから、乳腺下に注入しなくても、結果に大きな違いはないと考えます。これらの事は事前にご本人お話しして、乳腺下に注入しない事を承諾していただいています。)
ご本人も要らない脂肪と、嫌なしこりが取れて、柔らかく大きな胸になったことを喜んでいらっしゃいました。
脂肪注入は脂肪の質だけでなく、その注入法によって結果が大きく変わってきます。
同じコンデンスリッチでも、また、CAL(セリューションなど)でも、注入が上手でないと、定着しないのみならず、大きなしこり等のトラブルとなってきます。
ただ単に、多く入れれば良いものでなく、そのスキル(技術)が大切なわけです。
今日も手術なさって下さった方、手術に携わってくれたスタッフに感謝です。