今日はセルチャー豊胸、そしてCRF豊胸の手術でした。手術は問題無く終わっています。仕上がりを楽しみにしていてください。
さて、最近はセルチャー豊胸を希望なさる方が増えてきたため、実際の術中の様子を紹介します。
まずは脂肪豊胸の基本を説明しますね。
脂肪吸引した脂肪(採取した脂肪)をバストに注入して豊胸する脂肪豊胸ですが、大きな問題が、
1.しこり
2.定着の悪さ
3.脂肪吸引(痩せ過ぎで脂肪が取れない、下手に吸引して凸凹やたるみが出てしまう)
になります。
1や3に関してはドクターの技術でほぼカバーできますが、
2に関しては、①採取した脂肪の質(脂肪幹細胞数や密度)や、②手術を受ける方の胸の状態:皮膚の伸びなど が問題になりますので、ドクターの技術ではどうにもなりません。
これに対しての解決法が
①注入する脂肪の質を上げる:一般的には採取脂肪を遠心分離します。それに加え、脆弱(老化した)脂肪細胞を削除して、元気な脂肪と脂肪幹細胞にしたものがCRF(コンデンスリッチファット)です。
私たちもほとんどの場合、このCRFを用いています。ただ、極端に脂肪が少ない方や最高の方法を求める方には、セルチャー豊胸を提供しています。
セルチャー豊胸とはまず、極少量(20㏄)程度の脂肪を術前約1か月前に採取し、その脂肪の中の脂肪幹細胞を培養し増やします。
今日のモニター様(36歳)は、以前の帝王切開後の傷に乗っかっているごく少量の脂肪を採取、見た目も良くなりました。
実際の培養脂肪幹細胞の写真です。(詳しい事は省きますが、解凍洗浄後です)
脂肪幹細胞は脂肪細胞に比しとても小さくスピッツの下のこの量で約250万個の脂肪幹細胞が含まれています。
片胸にこの250万個、つまり両胸で約500万個の脂肪幹細胞を添加します。
セルチャーの場合、たった20mlの脂肪採取で500万個の脂肪幹細胞数が添加できます。脂肪幹細胞自動抽出機(セッリューションが最も有名)で200mlから採取できる脂肪幹細胞の約7.5倍もの脂肪幹細胞を確保できる計算になります。(当院比較)
下は当日採取した脂肪(CRF)に脂肪幹細胞を添加しているところです。
500万個の脂肪幹細胞添加したCRFです。
術前の写真です。
術直後オペ室にての写真です。
これがどのくらい定着するか、結果が楽しみです。皆さんにもまたブログで経過を報告します。
今日も手術を受けて下さった方々、そして手術に関わってくれたスタッフに感謝です。