今日はエコーを使用した豊胸ヒアルロン酸溶解除去手術、そしてバッグ(乳房インプラント)取出しと同時のコンデンスリッチ豊胸でした。手術は問題なく終わっています。お疲れ様でした。
今日の豊胸ヒアルロン酸除去の方は、他院でヒアルロン酸注入後、ゴルフボールのような感じのしこりがたくさんできたという事でご来院され、エコーガイド下にてヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸分解酵素)注入と同時の除去を行いました。コンデンスリッチ豊胸もご希望だったので、約2週間以降に予定にしています。
さて、ここで、疑問がわいてきた方もいらっしゃるかもしれません。〝バッグ取出しは同日に行うのに、ヒアルロン酸の場合別日なの?”
答えは、YESです。
バッグ取出しの場合には同日にするメリット+必要性があります。理由は今まで何度もブログで書いていますが、
①バッグを抜いたあと放置することによる、変な形での癒着を避けたい。
②別日の場合、カプセル内スペースが確実に閉じるかどうかは不明。カプセルが残って閉じない場合、カプセル内に注入してしまう可能性・・・その場合確実に脂肪壊死となる・・・があるため。
③皮膚がバッグで伸展されているため有利
④万が一カプセル内に注入されても、バッグを取り出したルートより洗浄可能
などが挙げられます。
ではヒアルロン酸の場合はどうでしょうか?
ヒアルロン酸の場合、切開してヒアルロン酸をとりだす事はまずありません(だって針穴サイズの傷で吸引除去できるのですから)。また、ヒアルロン酸の場合、注入した(各)クリニックによって、色んな層に色んなサイズで入っています。つまり、穴ぼこがいっぱいあいている感じです。
この場合、エコーで確実にその穴ぼこ状態のヒアルロン酸に、ヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸分解酵素)を注入して(脇の皺などから)細い管で吸引除去(小さすぎる場合は注入だけで吸収待ち)をします。ただし、まだスペースはたくさん空いてますから、もしその日に脂肪注入した場合、そのスペースに脂肪が流入して、脂肪壊死やしこりになってしまう可能性が高くなります。(もちろんヒアルロン酸の状態で同日に注入できる場合もあります)
つまりメリットとデメリットを考えると、私の場合は結果を重視したいので、(ヒアルロン酸除去においては)できれば2週間以降に注入する事を勧めています。
同じ、脂肪注入による豊胸でも、初回の場合、2回目の場合、バッグ(シリコン、乳房インプラン)が入っている場合、そして今日の話題の様にヒアルロン酸が入っている場合で、治療方針が変わってきます。さらに、同じ状態でも、個人個人によって注入すべき層(方法)が大きく変わってきます。
こういった、細かい事にも気を使いながら、手術をお受けになる方にとって、ベストの提案をする。そしてそれを確実に実行するのが私たちの使命だと思っています。
今日も手術を受けて下さった方、そして、手術に携わってくれたスタッフに感謝です。