今日は日本美容外科学会2日目です。ランチョンセミナーで講演してきました。
内容は凍結脂肪を使った治療に関してです。
昨日のブログでも書いていますが、脂肪の大きな効果は、①組織増大(分かり易いのが豊胸)効果と、②肥沃化=治癒能向上、肌の若返り になります。
本日のセミナーでのポイントは脂肪による繰り返し治療が必要な場合、SRF=凍結した脂肪幹細胞が豊富な脂肪 が有用であることです。
脂肪の性質上、一度に多く入れ過ぎると脂肪は壊死して”しこり”になりますし、逆に生き残りが悪くなります。(入れれば入れるほど悪い結果)・・下スライド
また、いくら脂肪が良くても入れ過ぎなくとも、注入技術が悪いとしこりになりますし、定着もしません。下スライド
私たちは常に上の注入法を守って手術を行いますが、十分な効果を出すために、2回以上の治療を行う場合があります。
この際、脂肪の採取を何回もすると皆様面倒でしょうし、費用もかさむので、今はSRFという脂肪幹細胞濃度を高めた状態にして脂肪をー196℃で行っています。
結果は、良好で合併症もありません。
昨日のブログはお顔でしたので、今日は傷跡の症例を紹介します。
以前他院でのバッグ挿入時の傷跡ですが、2回のSRF注入でかなり改善していますね。
脂肪は豊胸、若返りなどいろんな美容目的に使用されますが、最近は傷跡などの改善にも使います。傷跡の場合、ほぼ間違いなく複数回の注入が必要になってきますので、凍結脂肪(SRF)の注入はとても有用だと考えています。
今日も手術なさってくださった方々、学会や手術に関わってくださった皆様、そして私の講演の座長をしてくださった、横浜市立大の佐竹先生に感謝です。
写真は左から琉球大学教授清水先生、私、座長の横浜市立大学佐竹先生