脂肪吸引後のトラブル ~修正の立場から~

今日は他院脂肪吸引後の修正とコンデンスリッチ豊胸でした。手術は問題なく終わっています。お疲れ様でした。

他院の修正の方は足首が凸凹で素足を見せれないという事で、ベイザーリポ(ベイザー脂肪吸引)による修正を行いました。また、コンデンスリッチ豊胸の方は、太ももの張り出しも消え、ウエストがくびれ、綺麗な胸になっています。楽しみにしていて下さい。

さて、今日は脂肪吸引後のトラブル修正についてお話しします。

今日の方は、(他院で)ある部分だけ吸引され過ぎて、皮膚が筋膜に癒着している状態でした。一方、他の部分は明らかに脂肪が残っている(取り残し)のために凸凹が目立っていました。

一般的にただ単に脂肪が多く残されている場合は、再度上手に脂肪吸引すると共にラインをつくってあげれば良いのですが、今回のように取られ過ぎて皮膚が筋膜に癒着している場合は吸引のしようがありません。そのため、皮膚と筋膜をはがし、周りの場所と均す・・・sifting を行います。

ベイザーがなかった時代はそれを無理やり“はがす”しかなかったのですが、今ではベイザーリポの特殊な超音波(ベイザー波)で慎重に癒着を取ってきます。もちろんベイザー波の威力が強すぎると火傷などのリスク、皮膚壊死などのリスクなどもあり得ますので、その〝あんばい”が大切になってきます。

その後、周りの残された脂肪を吸引して高さを合わせ、さらに脂肪を皮下で均し(sifting)より段差を少なくします。

また、脂肪を注入する場合も多々あります。ただ、今日の様に皮下組織(脂肪)が無い範囲が広い場合、修正のための大量注入は場合によっては逆にリスクにもなり得ますので、(本日の場合は)siftingのみで様子を見て、今より改善した後(必要であれば)脂肪を注入する予定です。

また、脂肪注入する際はコンデンスリッチファット(CRF)やマイクロCRFを用いる事が多いです。理由は脂肪幹細胞含有率が高く、さらに自己の成長因子、コラーゲンなど(細胞外マトリックスと呼びます)を豊富に含むため、ボリュームの修正だけでなく、今は肌質や血行の改善が良くなることも分かっているからです。

デコボコの修正は困難ですが可能です。ただ、正直何もない状態から吸引した後の綺麗な肌の状態と比べると劣る場合も多々あります。つまり最初の吸引で綺麗にすることが最も大切な事です。

最近はベイザーリポ(ベイザー脂肪吸引)やコンデンスリッチファット(CRF)、マイクロCRFといった新しい技術が増え修正もし易い時代となりました・・・もちろん修正不要なのが一番ですが・・・機械や技術の進歩は目覚ましく、嬉しい限りです。

今日も手術をなさって下さった方、そして手術に関わってくれたスタッフに感謝です。

 

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