当院でほぼ毎日行っているCRF豊胸ですが、漏斗胸(胸郭変形)の治療にも行います。
骨を切ったり、大きな傷が残ったりというデメリットが無く、自然で柔らかい胸が出来ますので好まれる手術です。
今日は、その漏斗胸・・・右胸郭(肋骨)の変形で、左右の胸が大きく異なる患者様の手術をしました。
まずは術前です。向かって左(ご本人の右)が凹んでいるのが分かります。
骨格のために右胸がほとんどないように見えてしまします。
術中術前の写真です。
左右の骨の高さが違うのが分かりますね。
この場合右胸(向かって左)の肋骨の上(大胸筋下層)、大胸筋内にCRFを注入し、土台を作り、さらに乳腺下、皮下層に細かく脂肪を注入して(ヌードルインジェクション)定着を良くします。(基本的にはCRF豊胸と同じ手技ですが、胸郭(骨)の湾曲の違いで、通常よりやや困難な手術になります。
皮下、乳腺下にもバランス良く注入することで、本来の胸の柔らかが得られます。
そして術直後の写真です。
かなり左右差が減っているのが分かるかと思います。
脂肪は、どんなに良い脂肪をどんなに上手に注入しても多少は吸収されます。(一度に入れ過ぎると、しこり、脂肪壊死の原因になります)。今回の患者様の場合、余った脂肪は凍結保存しており、後日追加注入する予定にしています。最終的な仕上がりはまた追ってブログで紹介します。
こうやって脂肪注入の技術の進歩によって、今まで大きな傷が残る方法しか選択できなかった手術に新しい選択肢が増えることをとても嬉しく思います。
今日も手術なさって下さった方々、そして手術に関わってくれたスタッフに感謝です。